保温工事に使用する材料の種類と特徴|グラスウール・ロックウールの違いとは

保温工事に使用される材料には、グラスウールやロックウールをはじめ様々な種類があります。それぞれの材料は異なる特性を持ち、配管の種類や設置環境、温度条件によって最適な選択が変わってきます。愛知県豊明市を拠点に保温工事を手がける当社では、お客様のニーズに合わせた最適な保温材料の選定と施工を行っております。本記事では、保温工事で使用される主な材料の種類と特徴、グラスウールとロックウールの違いについて詳しく解説します。
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有限会社豊明保温工業
愛知県豊明市を拠点に1980年の設立以来、保温工事・保冷工事・断熱工事・ラッキング工事を専門に手がけています。大手自動車メーカーの製造工場をはじめ、大型マンション、オフィスビル、プラント設備など、年間を通じて豊富な施工実績を積み重ねており、熱絶縁施工技能士の資格を持つベテラン職人が高品質な施工を提供しています。
保温工事で使用される材料の主な種類

保温工事では、配管やダクトの熱損失を防ぎ、エネルギー効率を高めるために様々な材料が使用されます。材料選定は、使用温度、設置環境、コスト、施工性などの要素を総合的に判断して行います。主な保温材料は、無機繊維系、発泡プラスチック系、その他の特殊材料に分類されます。
無機繊維系保温材
無機繊維系保温材は、ガラスや岩石を原料とした繊維状の材料で、保温工事において最も広く使用されています。グラスウールとロックウールが代表的で、高温から低温まで幅広い温度帯に対応できる汎用性の高さが特徴です。繊維と繊維の間に空気層を形成することで、優れた断熱性能を発揮します。不燃性であるため火災時の安全性が高く、建築基準法の防火性能基準を満たす材料として、多くの施設で採用されています。
発泡プラスチック系保温材
発泡プラスチック系保温材は、ポリスチレンフォームやウレタンフォームなどがあり、軽量で施工性に優れているのが特徴です。独立気泡構造により吸水性が低く、保冷工事にも適しています。無機繊維系と比較して熱伝導率が低いため、薄い厚みでも高い断熱効果が得られます。ただし、使用温度範囲が限定されるため、高温配管には使用できません。
その他の保温材
特殊な用途に応じて、ケイ酸カルシウムやパーライト、セラミックファイバーなどの保温材も使用されます。ケイ酸カルシウムは高温耐性に優れ、プラント設備の高温配管に適しています。パーライトは軽量で断熱性に優れ、建築物の屋根や床の断熱に使用されます。セラミックファイバーは超高温領域での使用が可能で、工業炉などに採用されています。
グラスウールの特徴とメリット・デメリット
グラスウールは、ガラスを高温で溶かして繊維状にした保温材で、住宅の断熱材としても広く知られています。保温工事においても、その優れたコストパフォーマンスと性能のバランスから、最も多く使用される材料の一つです。
グラスウールの基本特性
グラスウールは、ガラス原料にリサイクルガラスを加えて1,500℃程度で溶融し、遠心力で繊維化した後、結合剤を加えて成形します。繊維径は3~15マイクロメートル程度で、密度により10K、16K、24K、32Kなどの種類があります。数値が大きいほど密度が高く、断熱性能も向上しますが、重量とコストも増加します。使用温度範囲は-50℃~400℃程度で、一般的な保温工事のほとんどの用途に対応できます。
グラスウールのメリット
グラスウールの最大のメリットは、コストパフォーマンスの高さです。他の保温材と比較して材料費が安価でありながら、十分な断熱性能を持っています。不燃材料であるため防火性能が高く、建築基準法の不燃材料認定を受けています。また、吸音性にも優れているため、遮音工事にも使用されます。加工が容易で施工性が良く、様々な形状の配管やダクトに対応できます。リサイクルガラスを原料として使用できるため、環境負荷が比較的低いという利点もあります。
グラスウールのデメリット
グラスウールのデメリットとして、吸湿性があることが挙げられます。水分を吸収すると断熱性能が低下するため、防湿層や外装材での適切な保護が必要です。また、施工時に繊維が飛散する可能性があるため、適切な保護具の着用が必要です。圧縮荷重に弱いため、重量物が載る場所や頻繁に人が踏む場所には適していません。ロックウールと比較すると、高温耐性がやや劣ります。
ロックウールの特徴とメリット・デメリット
ロックウールは、玄武岩や高炉スラグなどの岩石を原料とした保温材で、グラスウールと並んで保温工事で広く使用されています。高温耐性と耐久性に優れた特性から、工業施設やプラント設備での採用が多い材料です。
ロックウールの基本特性
ロックウールは、玄武岩などの岩石や高炉スラグを1,500~1,600℃で溶融し、遠心力や高圧蒸気で繊維化した後、結合剤を加えて板状やフェルト状に成形します。繊維径はグラスウールよりやや太く、4~7マイクロメートル程度です。密度により様々な製品があり、用途に応じて選択できます。使用温度範囲は-50℃~650℃程度と広く、特に高温配管の保温に適しています。
ロックウールのメリット
ロックウールの最大のメリットは、高い耐熱性です。650℃程度の高温まで使用でき、蒸気配管や高温プロセス配管の保温に最適です。不燃性が非常に高く、融点は1,000℃以上あるため、火災時の安全性に優れています。撥水性を持たせた製品も多く、グラスウールより吸湿による性能低下が少ないです。また、耐久性が高く、長期間の使用でも性能が維持されます。密度の高い製品は、圧縮強度が比較的高く、一定の荷重に耐えられます。
ロックウールのデメリット
ロックウールのデメリットは、グラスウールと比較してコストが高いことです。材料費が1.2~1.5倍程度高くなる場合があります。また、密度が高い製品は重量が重くなるため、施工時の取り扱いに注意が必要です。グラスウール同様、施工時に繊維が飛散する可能性があるため、保護具の着用が必要です。加工時にグラスウールより硬く感じることがあり、切断に若干の手間がかかる場合があります。
グラスウールとロックウールの違いを比較

グラスウールとロックウールは、どちらも無機繊維系保温材として広く使用されていますが、原料や製造方法、性能面で違いがあります。適切な材料選定のために、それぞれの特性を理解することが重要です。
原料と製造方法の違い
グラスウールの原料は、珪砂やガラスカレット(リサイクルガラス)などのガラス原料です。一方、ロックウールは玄武岩や高炉スラグなどの岩石が原料です。どちらも高温で溶融して繊維化する点は同じですが、原料の違いにより繊維の特性が異なります。グラスウールの繊維はより細く柔軟性があり、ロックウールの繊維はやや太く硬めです。この違いが、最終的な製品の性能や用途に影響を与えます。
性能面の比較
熱伝導率については両者ともほぼ同等の性能を持っていますが、使用温度範囲と融点においてロックウールが優れています。吸音性能も両者とも優秀ですが、ロックウールの方がやや高い傾向にあります。撥水性については、ロックウールの方が優れた製品が多いですが、グラスウールでも撥水処理を施した製品が増えています。
コストと施工性の違い
コスト面では、グラスウールの方が一般的に安価です。材料費で比較すると、ロックウールはグラスウールの1.2~1.5倍程度になることが多いです。施工性については、グラスウールの方が軽量で柔軟性があるため、複雑な形状の配管にも施工しやすいという利点があります。一方、ロックウールは密度が高い製品が多いため、重量がありますが、その分圧縮強度が高く、荷重がかかる箇所でも使用できます。
その他の保温材料の種類と特性
グラスウールとロックウール以外にも、用途や条件に応じて様々な保温材料が使用されます。それぞれの材料には特有の特性があり、適切な選択が重要です。
ポリスチレンフォーム
ポリスチレンフォームは、発泡プラスチック系保温材の代表的な材料で、押出法ポリスチレンフォーム(XPS)とビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)があります。独立気泡構造により吸水性が極めて低く、保冷配管の結露防止に優れています。熱伝導率は0.028~0.040 W/(m・K)程度と低く、薄い厚みでも高い断熱効果が得られます。使用温度範囲は-50℃~70℃程度で、低温から常温域の配管に適していますが、高温配管には使用できません。
ウレタンフォーム
ウレタンフォームは、ポリウレタンを発泡させた保温材で、硬質ウレタンフォームと軟質ウレタンフォームがあります。保温工事では主に硬質タイプが使用されます。熱伝導率は0.020~0.029 W/(m・K)程度と非常に低く、最も断熱性能に優れた保温材の一つです。現場発泡タイプもあり、複雑な形状にも対応できます。使用温度範囲は-40℃~120℃程度で、空調ダクトや中低温の配管保温に適しています。軽量で施工性が良い反面、紫外線に弱く、屋外使用では外装材による保護が必要です。
ケイ酸カルシウム
ケイ酸カルシウムは、珪藻土や石灰などを原料とした無機系保温材で、高温耐性に優れているのが特徴です。使用温度範囲は-50℃~800℃程度と広く、特に高温配管やボイラー周りの保温に適しています。不燃性が高く、火災時の安全性に優れています。また、圧縮強度が高いため、荷重がかかる場所でも使用できます。熱伝導率は0.050~0.080 W/(m・K)程度で、グラスウールやロックウールと比較するとやや高めですが、高温での性能維持に優れています。コストは比較的高めで、高温が要求される特殊な用途に限定して使用されることが多いです。
用途別の保温材の選び方

保温材の選定は、配管の温度条件、設置環境、コスト、メンテナンス性などを総合的に考慮して行います。適切な材料選定により、長期的なエネルギー効率の向上とコスト削減が実現できます。
温度条件による選定
配管の温度は、保温材選定の最も重要な要素です。高温配管(400℃以上)には、ロックウールやケイ酸カルシウムが適しています。中温配管(100~400℃)には、グラスウールやロックウールが広く使用されます。常温配管(10~100℃)には、グラスウール、ロックウール、ウレタンフォームなど選択肢が広がります。低温・保冷配管(-50~10℃)には、吸水性の低いポリスチレンフォームやウレタンフォームが適しています。温度変動が大きい配管では、使用温度範囲の広いロックウールが安全性の面で有利です。
設置環境による選定
設置環境も重要な選定要素です。屋外設置の場合、紫外線や風雨に対する耐久性が求められるため、無機繊維系保温材にアルミやステンレスのラッキングカバーを施すのが一般的です。多湿環境では、撥水性の高いロックウールや、吸水性の低い発泡プラスチック系が適しています。火気のある場所や防火区画では、不燃材料であるグラスウールやロックウールの使用が必須です。振動がある配管では、柔軟性のあるグラスウールや軟質ウレタンフォームが適しています。また、メンテナンス頻度が高い箇所では、施工性が良く再施工が容易な材料を選ぶことが効率的です。
コストパフォーマンスの考慮
初期コストだけでなく、耐用年数やメンテナンスコストを含めたライフサイクルコストで評価することが重要です。グラスウールは初期コストが最も安価で、一般的な用途では最もコストパフォーマンスに優れています。ロックウールは材料費がやや高いですが、耐用年数が長く、高温配管では長期的に見ると経済的です。発泡プラスチック系は材料費が高めですが、断熱性能が高いため薄い厚みで済み、省スペース効果があります。ケイ酸カルシウムは初期コストが高いですが、超高温配管では他の材料では対応できないため、必要に応じて選択されます。
まとめ
保温工事に使用される材料には、グラスウール、ロックウール、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、ケイ酸カルシウムなど、様々な種類があります。グラスウールはコストパフォーマンスに優れ汎用性が高い材料で、ロックウールは高温耐性と耐久性に優れた材料です。両者は使用温度範囲と融点に違いがあり、配管の温度条件に応じて適切に選択する必要があります。発泡プラスチック系は断熱性能が高く保冷配管に適していますが、使用温度範囲が限定されます。ケイ酸カルシウムは高温配管専用の特殊材料です。
材料選定では、温度条件、設置環境、コスト、メンテナンス性を総合的に考慮し、最適な材料を選ぶことが重要です。適切な保温材の選択により、エネルギー効率の向上、設備の保護、結露防止、省エネルギーなどの効果が得られます。有限会社豊明保温工業では、豊富な施工経験と専門知識を活かし、お客様の設備に最適な保温材の選定と高品質な施工を提供しています。保温工事に関するご相談やお見積りは、経験豊富な当社のスタッフまでお気軽にお問い合わせください。
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